興味の限定と反復

精神疾患は、その治療が確立していないものが多いだけでなく、診断基準そのものに変動が大きく、お子さんがどの専門家にかかるか、またお子さんが診断を受けた年齢によって診断名が変わってしまうことも少なくありません。

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また、「自閉症」と「アスペルガー症候群」といったようにその違いがわかりにくいものもあります。
アメリカ精神医学会の『精神疾患の分類と診断の手引き』DSM-4では、自閉症の診断基準について3つの障害を挙げています。社会相互作用における質的障害、コミュニケーションにおける質的な障害、そして行動、興味、および活動が限定され、反復的。
このうち、「行動、興味、活動の限定、反復」というのは、具体的には次の症状を言います。
症状1興味が限定的に集中し、その程度や対象が、過剰に強烈かつ/または不自然
症状2変わりがない、ということに頑なにこだわり、いつも同じ道筋をたどる
症状3反復的で奇妙な運動
症状4対象の一部に夢中になる

特徴的症状の具体的な例『みんなで学ぶアスペルガー症候群と高機能自閉症』星和書店2004
症状1興味が限定的に集中し、その程度や対象が、過剰に強烈かつ/または不自然
●他の話題を排除してしまうほど、特定の話題に強烈に集中する。
●特定の話題または活動を「手放す」ことが困難。
●他の活動に支障が及ぶ(活動に集中するあまり、食事やトイレが遅れる)
●年齢に不自然な話題に興味をもつ(スプリンクラーのシステム、映画の評判、天体物理学、ラジオ局のコールサイン、など)
●特定の関心事の詳細について、抜群の記憶力をもつ。


アスペルガー症候群としばしば混同され、また比較される自閉症(自閉症スペクトラム障害の最も典型的なもの)があるお子さんは、毎日の日課が常に同じように行われることに異常なほどにこだわりをみせます。精神疾患の診断のバイブルである、『精神疾患の分類と診断の手引き』DSM-4(アメリカ精神医学会)でも、この特徴について診断基準のひとつにあげています。
変わりがない、ということに頑なにこだわり、いつも同じ道筋をたどる。

この症状の具体的な例とは以下のものです[参照:『みんなで学ぶアスペルガー症候群と高機能自閉症』星和書店2004]。
●正確な手順を踏んで、ある特定の活動を行うことを求める(例:特定の手順で車のドアを閉める)
●いつもの日課に些細な変化があっただけで混乱する(例:学校からいつもと違う道を通って帰るなど)。
●いかなる変化に対しても予め警告を求める。
●いつもの日課や儀式に従わないと、ひどく不安になり混乱する。

注意:「自閉症スペクトラム障害」は、「公汎性発達障害」とほぼ同義で用いられます。このうち最も典型的なものを「自閉症」といいますが、その症状や深刻さにはかなりの幅があります・・・「スペクトラム」と呼ばれる所以です。正常な知識とかなり優れた言語使用能力をもつものを「高機能」と呼び、「高機能自閉症スペクトラム障害」と言われるもののなかに、「高機能自閉症」と「アスペルガー症候群」が含まれます。
DSM-4では、「自閉性障害」「アスペルガー障害」という名称を用います。


子どもの精神障害のうち、アメリカ精神医学会の『精神疾患の分類と診断の手引き』DSM-4で「公汎性発達障害(自閉症スペクトラム障害と同義)」に分類され、その最も典型的なものとされる「自閉性障害(自閉症と同義)」には、「反復的で奇妙な運動」や「対象の一部に夢中になる」といった、症状がみられます。
では具体的にこれらはどのようなことを言うのか、『みんなで学ぶアスペルガー症候群と高機能自閉症』星和書店2004を参考にあげてみます。

「反復的で奇妙な運動」
●興奮や混乱すると手をパタパタさせる
●目の前で指をゆらゆらさせる
●奇妙な手の位置や、その他の手の動き
●長時間にわたり、くるくる回転したり、身体を揺らしたりする
●つま先立ちで歩いたり走ったりする

「対象の一部に夢中になる」
●不自然なものの用い方をする(例:人形の目をぱちぱちと開けたり閉じたりする、おもちゃの車のドアを繰り返し開けたり閉じたりする)
●対象の感覚的な質に興味をもつ(例:物の匂いをかいだり、しげしげと見つめたりすることを好む)
●動くものを好む(例:扇風機、流水、回転する車輪)
●不自然な対象への執着(例:オレンジの皮、糸など)

「自閉性障害(自閉症)」は、『精神疾患の分類と診断の手引き』における「公汎性発達障害」の最も典型的なものとされますが、この反復的で奇妙な運動や、対象の一部に夢中になる、といった、行動、興味、活動の限定および反復は、公汎性発達障害のなかでも特に高機能自閉症スペクトラムに入る「アスペルガー障害(アスペルガー症候群)」でもあてはまります。

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